不安はまるで液体のよう
「心がザワザワする」「不安で仕方がない」
「あれはどうしよう、」「これはどうしよう、」
「どっちにしよう」「どうしたらいいだろう」
「いつまでに決めないと…」「とにかくどうにかしないと…」──。
日々の何かしらの悩み、迷い、心配、…
心が不安でどうしようもない時などがあります。
悩んでいる時にやってしまいがちなこと
不安なとき、悩んでいるときは心が窮屈になり、その上悩んでいる自分自身にうんざりしたり、「なんでスパッと決められないんだ。」「グダグダいつまでも悩んでしまう自分は決断力も行動力もない。」「最適解がわからなくてもうダメだ。」
などと、自分を責めてしまったりすることもあります。私はこうなることがあるのです。でも、そもそも心配や迷い、悩むことは自然なことで、その行為によって自分を責めることはしなくてもよいのです。というか、しない方が良いのですね。
悩めば悩む分、時間を費やし、それによって焦る気持ちもあったりします。ただ、焦って良いことはないです。本当に、ない。
不安の渦に飲み込まれそうなときは
悩みの渦中にいる時は、これらをまずいったん「置いておく」こともひとつです。
考えそのものを忘れることはむずかしい時もあると思います。無理に忘れようとせずにひとまず、悩みや不安が自分の中に「ある」ことは''知っている"くらいの感覚になって、問題の渦中から感覚的に一度距離を置いてみます。
不安はまるで液体のようで、形をとどめていないようなものです。紐解いていけば色々と洗い出していけることもありますが、そうでない時も多々あります。水が掴めないのと同じように、ハッキリとした輪郭もわからずただ呆然としてしまい、漠然と不安。理由も原因もわからず、掴めない。考えないように止めようとしても頭の中でどこからか溶け出して染み出してしまう。
そんな不安が大きいと洪水のように溢れ出し何も手につかなくなる。不安が止められないのは、ごく自然な現象なのです。
止められないことにまた不安になることもありますが、そんなときに肯定でも否定でもなく「あ、そうなんだ、はい。」くらいの言葉を一旦投げかけて、静観してみるというのもひとつです。不安を強引にせき止めようとしたり、無理してポジティブにカラ元気にならなくてもよくて「自分は今かなり不安なんだな」と”知る”程度です。できる範囲で、です。(それができるだけでもとても凄いことです)
悩んだり、苦悩してしまうことそのものには後悔をしない。まず、不安を感じている今この時点の自分の状態を「あ、そっか。そうなんだね。」くらいの反応にとどめてみる。
「こんな自分でもOK!良いんだよ!!」と肯定しても「どこがいいんだよ!」と反発の気持ちが湧いてきたりすることもあります。かといってそのまま「こんなんじゃダメだ。こんな自分は最悪だ。」などと否定していても良くはなりません。これは本当に良くはならないんです。なので肯定でも否定でもないフラットな感覚で、かといって無視するわけでもなく、そんな状態の自分をただ、わかってあげる。
「自分ごと」から離れて見てみる
心の声は誰にも聞こえない分暴走しやすい。マイナスの状態でいる時はとくに頭の中の自分(の声)がマイナスワードを散弾銃のように容赦無くどこまでも打ち込んできます。それを私たちはひどく食らってしまうんです。自爆です。
なのでひとまず、なるべく心の声を落ち着かせましょう。心に過剰に反応しない。「あ、はい〜、了解です。」くらいで。受けて、流す。受け流す。
自分に対しても他人事リアクションでかわしてゆくのは、時に渦の中で身動きが取れない深刻な状態の自分を俯瞰してみることができます。
どんなに自分が嫌になっても、幻滅しても、そんな自分をも過剰に褒めるでもなく、けなすでもなく、わかってあげる。知ってあげる。ただ流れる水を眺めるように落ち着いて、なるべく肩の力を抜いて気をゆるめていましょう。
不安の濁流に飲み込まれないように。
これを読んでくださっているあなたが少しでも安心して穏やかな気持ちで過ごせますよう。
もものき